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入学の時期にソーシャルストーリーと葛藤

こんにちは、皆さま。

入学の時期です。花粉症の私には辛い季節です。

今年は謎の耳の腫れと顔の腫れを経験し、花粉症の恐ろしさを身を持って体感しています。

さて、入学式のこの時期。

トランスファーと言われる切り替えの時期になるとなんだか子どもたちは大丈夫か、とソワソワします。

クラスが変わるのが嫌な子

友達や先生が変わるのが嫌な子

カラー帽子の色が変わるのが嫌な子

園の自分のマークが変わるのが嫌な子など

子ども側にとっちゃ大人都合の変化がなかなか受け入れるのが難しい様子です。

そんな場合のお助け的な存在として、ソーシャルストーリーがあります。アメリカのキャロルグレイ氏が発達障がいの子ども達に具体的な行動を物語り調に教えてあげるために考案したものです。

実際の現場では、先にわかっている変化についてご家族から聞き取りをし、事前にソーシャルストーリーに落とし込み4月になったらどんな変化があるのかを教えてあげます。

たまにストーリーを読んでいる最中にこれから起こる変化が嫌でバーチャルな変化(物語の中の変化)

なのに「ぎゃーー!!」と叫んでしまう子もいます。

それを実際の変化までに何回も繰り返し読み、ロールプレイをして実際の変化を目の当たりにした時に落ち着けるように練習をして本番に挑みます。

ソーシャルストーリーは確かなエビデンスはありませんが、ABAの下地とくっつけて強化の手順を踏むことで正しい行動を強化し、それに対して柔軟に対応するとスキルを身につけることができます。

しかし・・ふと思う。

ぎゃーって叫んでもいいんじゃないか

変化が嫌でもいいんじゃないか

長年こういった気持ちは実は持ち続けていて、そして正しく言語化するのはまだ難しく

「このままでもいいんじゃないか・・」と思うことがよくある。

人の行動を変えることばっかりやっていると、ふと立ち止まった時に

「ここまで変えていいんだろうか・・」「ここまできつく課題を設定していいんだろうか」

それは、問題行動を解決せずにそのままでいい、他害をそのままにしておくということとはまた違った意味でのこと。

このバランスが本当に難しい。

仕事では行動をいい方向に変えないと、家族がより暮らしやすい方に変容しないと、と思っている一方で、この子らしさとは、この家族らしさとはと考える日々。

おそらく元々はどちらかというと曖昧なふんわりしているものを追い求める性格だったのでやっぱり根底にはそのあたりが残っているんだと思う。

後天的にやってきた行動分析のこの世界で、エビデンスや数字を扱いながらも目の前の人「らしさ」をどう出せるのかを考える。

そもそもそういうのもが出せるのか、出せないかはわからないし、12年間続けてきても難しいことの方が多くて悩みに悩んで、胃が痛くなる。

だけれど、人と向き合う、家族と向き合うとはそういうことなんだろうと思う。

時々、頭の中が混乱しまくってショートする時もあるけれどその場合は社名につけた

Family Supportを考えるようにしている。

もどかしい思いはいつも心の中にあるけれど、その中で家族が家族らしく生きられるようにとつけた社名。

療育はいつかは終わる。その時に家族をサポートできたなと心の底からの「やり切った感」をやっぱり私は感じたい。

と桜の時期を目の前にしてカブトの尾を締め直します。

今日は、ここまで。

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