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発達障害(自閉スペクトラム症)の方の就労支援について詳しく解説します
日本における自閉スペクトラム症の方の就労状況
近年、自閉症の方々に限らず障害を持っていながら民間企業で働く機会は平成14年頃と比べて多くなっています。
ただし、昔から割合的に身体障害を持っている方の雇用が一番多く、知的な障害や精神的な障害を持ちながら雇用されている人の倍以上あります。
令和5年6月1日現在における障害者の雇用状況
※厚生労働省発行プレスリリース「令和5年 障害者雇用状況の集計結果」より引用
【さらに詳しく見たいはこちら】
https://www.mhlw.go.jp/content/11704000/001180701.pdf
自閉症の方が働くうえで困る(問題や課題となる)ポイント
発達障害の方が就業するうえで最も課題となる点は、コミュニケーションがうまく取れないことだと我々は考えています。
なかなか一人だけで完結する職場は少なく、どのような職業も少なからず人と関わり合いながら業務を進めることになるので、自閉症という社会性が比較的乏しいという特徴を持っていると職場でのコミュニケーションが課題であるのは明らかです。
また、長時間集中することが難しいため仕事の内容によってはミスが多くなったりすることもあります。
ミスが多くなってしまうと他の人から注意されたり、やり直しのための他の人から教えてもらうなどのコミュニケーションをする機会が増える、ミスをカバーするために苦手なコミュニケーションを取らなくてはいけないという循環になってしまうなど、仕事を進めること自体にハードルを感じる人は多いでしょう。
子どもの頃から取り組んでおいた方が良いことや考え方
自閉症の方が自分の得意な領域や好きなことを知るということです。
「得意な領域や好きなことを知る」とはどういうことなのかというと、自分が物理的に長く時間を過ごせるものや場所を観察しておくことです。
大事なのは「◯◯が好き」や「◯◯が面白い」と言っている言語行動ではなく自分が物理的に一緒に長く入れるものを見つけてください。言葉でそれが表せない場合は、周りの人がその人の行動を見て判断してあげてください。
好きなことを仕事にすることが自閉スペクトラム症の方が就労を継続できるポイントであり、好きなことを知ることがその大一歩となります。
自閉症の方におすすめ(就きやすかったり継続しやすい)の仕事
前項でも書いた通り、発達障害の方が就労しやすいのは好きなお仕事(物理的に長く関われる仕事)です。人と関わり合っても、なくてもご自身の好きなことだと長く続きやすいのでおすすめです。
もっというと一辺倒に「自閉症だから人と関わりが少ない仕事を選ぶ方が良い」ではなく、自分の好きなことで自分がやり切れることであればなんでもおすすめです。
今は、サテライトオフィスなどのサポート付きの遠隔オフィスがありますので、そのようなものを活用しながらご自身のライフスタイルに合う就職先を探すことができると思います。
【実例】領収書マスターへの道!えいちゃんの領収書屋さん!
えいちゃんの領収書屋さんは小学5年生からABAセラピーを受けてもらっているえいちゃんが高校卒業後に領収書の記帳代行屋さんを開業することができるのかをドキュメンタリー形式で発信していく記事です。
最初はおうむ返しから始まったえいちゃんの療育ですが今では質問に答えることができ、1日前のことはもちろん、1週間の間に誰と何をしてどうだったかを言えることができるようになりました。
また、余暇活動にと思って始めたタイピングが意外とはまり、別途パソコンスキルを学ぶための放デイに行きパソコンの扱いがとてもうまくなったことをきっかけに就労のためのスキルとして領収書の記帳はどうかな?と思いはじめてみています。
まだ始めてから数ヶ月ですが日に日に打つスピードが早くなり領収書の項目が経費のどの項目に対応するかは表をみながらすることができています。
今現在、1件打つのに1分半ほどかかっていますが、大体100件/3時間〜4時間でこなせるところまでトレーニングを続けて、高校卒業と同時に『えいちゃんの領収書屋さん』までの就労レポートができればいいなと思っています。
是非えいちゃんの頑張りをご覧ください。
【パート1】
領収書マスターへの道!えいちゃんの領収書屋さん《パート1》
【パート2】
領収書マスターへの道!えいちゃんの領収書屋さん《パート2》